実家では、新聞を購読していました。大学入学後、現金での集金が煩わしいので、自分名義で契約を締結し、ポイント目当てにクレジットカード払いに設定しました。

結婚を機に、新聞購読をやめるつもりでしたが、病気の父が唯一、毎日届く新聞を楽しみにしていたため、「読み終わった新聞を母が私の家に届けてくれること」を条件に契約を継続したものの、実際にはほとんど実行されず、購読代だけ支払う羽目になりました。

newspaper

朝日新聞の購読案内(当時)

新聞販売店は「住所」と「口座」を紐づけて管理している

やがて父が亡くなり、配達先を自宅に変えようとしたところ、母が猛烈に怒り、変更できませんでした。しかも、契約者ではないにも関わらず、勝手に契約書にサインしていたため、新聞販売店に直談判するまで、2年以上も同意なく、購読料がクレジットカードで決済されていました。結果的に、月額約4000円×2年間のおよそ10万円、実家に仕送りを送っていたわけです

最初に気づいたのは2010年6月。新聞販売店に、契約更新は無効だと訴えましたが、契約書が残っており、配達先を変えることは可能だが無効にすることはできないと言われました。仕方がないので、契約は今回限りで終了とすることと、今後の契約は母本人と結んで欲しい旨を電話で伝えました。

しかし、その後もクレジットカード決済は続き、新聞社の問い合わせフォームからクレームを入れても埒が明かなかったので、半年後の12月に新聞販売店に直接出向いて改めて経緯と状況を説明し、やっと変更できました。しばらく母は不満を言い続けていましたが、システム不備のせいで損失を被ったのは自分です。

新聞販売店の端末の画面を見たところ、データベースに入力した時点での「契約者」と、「住所」「口座」を紐づけて管理しているようでした。契約書の体裁をとっているものの、実は名義はどうでもよく、配達に必要な「住所」で管理し、契約者が変わっても、住所と紐づいた「支払い口座」は変わらない仕組みだったのです。

登録型のクレジットカード決済の利用は慎重に

口座振替にも共通するクレジットカード払いのデメリットは、自動引き落としの停止は、契約者自らが申し出ない限り、変更されないこと。不慮の事故で死亡すると、銀行預金の残高がなくなるまで引き落とされ続けます。

面倒でも、このデメリットを回避するため、生活費を支払う銀行口座と貯蓄口座は分けるべきでしょう。

新聞購読での損失をすっかり忘れ、クレジットカードの自動引落し設定が原因で、母名義の任意自動車保険の保険料を4年間、支払う羽目になり、そちらは総額50万円近くにのぼりました(正確にはまだ計算していない)。別記事で、クレジットカードの問題点・デビットカード/プリペイドカードのメリットとして取り上げる予定です。