資金繰りとハウスメーカー選びの話です。結論だけ知りたければ最後までスクロールしてください。

当初の資金計画案では、実母と同居し、実母が保有する現金で土地を購入し、夫婦の住宅ローンで玄関別の二世帯住宅を建築するつもりでした。その結論に至る前には、実母が手付金を払い、夫婦の住宅ローンで4LDKの新築マンションを購入するつもりでした。

母と夫が同居を強く否定し、やむなく諦めましたが、一人っ子の一人娘である以上、この当初案が唯一の解でした。

実質現金一括前払い制をやめるべき

住宅購入は最初の資金計画が重要です。ベストは資産価値の落ちない土地を購入し、家を建築すること。しかし、夫は実父から提供を受けた土地に建てる(そこでなければ建てない)という判断を下したため、出口戦略として「売却」という選択肢がなく、残念なことに土地の価値も低いため、趣味の家づくりとなってしまいました。

今回のように0円の土地に建てる場合でも、建築費のみの住宅ローンの新築から10年後の残債が2000〜2400万円で、値段を下げれば2000万円で売れるなら妥当な資金計画といえます。

土地を購入すると、別途、土地取得費用はかかりますが、土地+建築費の新築から10年後の残債が4400万円で、確実に4800万円で売れる見込みがあるなら損はありません。むしろ前者より儲かります

資金繰りの難しいところは、注文住宅は土地、建物合わせて計4回の分割払いが一般的で、つなぎ融資が必須となる点です。

母が保有する資金を一時的に貸してくれれば一切つなぎ融資は不要、少なくとも母が個人資産だと主張する未承認相続財産(亡父の金融資産で購入し、19年に満期になった県債)、現金500万円だけでも貸してくれれば建物の1回分のつなぎ融資が不要でしたが、話がつかなかったので、「つなぎ融資不要・1回払い可」の条件を示したハウスメーカーから選びました。

1回払い可のハウスメーカー

  • 住友不動産
  • 住友林業

しかし、住友林業であっても、建物表題登記は提携ローン以外は、建物表題登記前に契約金を抜いた総費用の残額の入金が必要という条件を提示してきました。何度か担当営業さんとやり取りしましたが、工務店なら可能な本人自身による建物表題登記は規定により不可とのこと。すでに7割支払っているからOKという判断なのでしょう。

「マネーフォワードME」に個人年金まで含めて全資産を登録し、配偶者にも資産残高を教えて欲しいと頼み込み、何度も計算しましたが、手持ち金をいったんゼロにしても足りず、余裕をもたせると600万円もショートしていました。未承認相続財産500万があっても100万円足りない以上、つなぎ融資を利用するしか道はなさそうです。

宝くじ当たらないかな。

最低予算は現金2800万円、できれば3500万円以上

結論として、注文住宅を建築したい方は、土地が0円の場合は付帯工事費を含む建物建築費と諸費用、土地から購入する場合は土地購入費用とハウスメーカーとの契約金100万円の合計に相当する現金を確保してから計画を進めましょう。

となると、よほどの高収入世帯以外、長子が5歳になる前までにそれほど多額の貯金は難しいと考えられるため、将来、注文住宅の着工件数はかぎりなく減るでしょう。住宅ローンを利用しない既存住宅の建て替え・大規模リフォームだけでは市場縮小は免れず、やはりハウスメーカーの淘汰は必至と考えます。

MRが楽しい、新築マンション購入が一番楽しい買い物です

超低金利の今、換金性の高いマンションなら頭金0円で購入できます。対して、流動性が低い戸建住宅は建築費と同額、せめて建築費の7割+αの現金を保有していないと資金計画が成立しません。この前提条件の違いが今後広く知られるようになり、10年後には、持ち家購入といえば新築・中古マンション購入を指すと考えるため、このブログの名称は「家日記&マネー論」なのです。

間取りにこだわる場合を除き、近くにカーシェアやサイクルシェアスポットのある、駅から徒歩7分以内で資産価値の落ちない、植栽豊かな大規模100戸以上のマンションがおすすめです。